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【テキスト】集合と論理

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ライブラリ >集合と論理   Brief Introductions to the Foundations of Naturalistic Pessimism. Vol. 1 Sets and Logic >> ダウンロード(ver. 1.1) << 目次 第1章 導入 1.1 集合と論理 1.2 本書の構成 第2章 集合 2.1 集合とは 2.2 包含関係 コラム 1:集合と元の関係—権利はホモ・サピエンスのみに適用されるべきなのか 2.3 集合の濃度 2.4 共通部分と和集合 2.5 関係 2.6 写像 2.7 集合の例:Euclid空間とベクトル空間 第3章 命題論理 3.1 命題と論証 コラム 2:プランツゾウに対する不健全な返答 3.2 論理記号と真理値 3.3 条件命題 3.4 命題論理の構文論 第4章 述語論理 4.1 述語とは何か 4.2 述語の量化 4.3 否定と一意性 コラム 5:Benatarの基本的非対称性と「良い」の定義 4.4 述語論理の構文論 4.5 述語倫理の意味論 ...

植物の意識という神話への反証

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 植物の意識という神話への反証 ※本記事の内容は,より詳細な補足や関連する研究の結果と共に,以下のリンク先のpdfファイルにも収録してある。 >> ダウンロードページ << ■はじめに 未だに、植物にも意識があると信じる人、あるいはそう信じるふりをすることが、ビーガンにならないことを正当化する理由になると信じる人が多くいる。 『 ビーガンFAQ:#プランツゾウ 』において、そのどちらの信念も誤りであるということを議論しているが、ここでは前者の信念、すなわち植物にも意識があるという考えの問題点をまとめた論文『 Debunking a myth: plant consciousness(植物の意識という神話への反証) 』の内容を要約し、紹介する。 この論文は解剖学者Jon Mallatを筆頭著者とし、膜の物理を専門にするMichael Blatt、病態生理学者Andreas Draguhn、植物の環境への適応を研究する植物生理学者David Robinsonそして、もう1人の植物生理学者Lincoln Taizによって書かれた、「植物も意識を持つ」という主張への反論を示すものである。 Mallatは、神経科学者で意識の科学を専門とするTodd E. Feinbergと共同で、意識の基底とその起源についての研究を行っており、Taizをはじめとする残りの著者らは、FeinbergとMallatの研究に基づき、『 Plants neither possess nor require consciousness(植物は意識を持つことも必要とすることもない) 』をはじめ、植物意識の存在を否定する一連の研究を発表している(一部『 ビーガンFAQ:#プランツゾウ 』内でも引用している)。 この論文は、こうした研究の1つのまとめとして、植物意識を支持する側が持ち出す12の主張をリストアップし、その1つ1つに対し、それがなぜ間違いであるかを示すものとなっている。 論文で扱われるのは、以下の12の主張である: 生きた細胞の1つ1つに意識がある 植物の意識は、環境の変化を感知して適応的に対応して目標指向行動のために情報を統合し、その過程で意思決定を行っていることに現れている 膜電位と電気...

『ホロコーストは終わっていない』ゲイリー・ヨーロフスキーとユヴァル・ノア・ハラリの対談

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『ホロコーストは終わっていない』ゲイリー・ヨーロフスキーとユヴァル・ノア・ハラリの対談 “Agnus Dei” by Francisco de Zurbarán. Oil on canvas, 1635-1640. ■はじめに この記事では、2013年にイスラエルの新聞「Haaretz」のウェブサイトに掲載された、歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリによるアニマルライツ・アクティビストのゲイリー・ヨーロフスキーのインタビュー記事『 Gary Yourofsky to Haaretz: 'Animal Holocaust' Isn’t Over 』の全訳を載せる。 関連:世界で一番重要なスピーチ(ゲイリー・ヨーロフスキー) ■記事の全訳 アニマルライツ運動の第一人者として世界的に有名なゲイリー・ヨーロフスキー氏が、12月に再びイスラエルを訪問する。ビーガンやアニマルライツ団体の間でも、彼の妥協を許さない戦闘的な姿勢、批判的なスタイル、そして暴力は革命に不可欠な要素だという主張は物議を醸している。個人的には、彼の主張や提案には同意できないことも多いが、21世紀はじめの倫理的・政治的なシーンにおいて、彼は重要な人物であると私は信じている。ヨーロフスキーは、人々をコンフォートゾーンから引きずり出す。肉食者や毛皮好きだけでなく、多くのビーガンでさえも、彼の歯に衣着せぬ講話に、居心地の悪さを感じる。 動物たちの苦しみに無関心でいることは簡単である。彼らには新聞記事を書いたり、ラジオで話したりすることができず、彼らの叫び声は我々の耳から遠く離れてた場所に隔離されている―あるいは、周到に弱められ、穏やかなものに調整されている。ヨーロフスキーは、動物たちのマウスピースとなり、彼らの悲鳴を修正されないまま人々に聞かせることを目的としている。彼の話に耳を傾ければ、無関心でいるのはとても困難なことになる。彼に異論を唱えるのは当然だが(時には彼に異論を唱えるのが最良であることもあるかもしれない)、ヨーロフスキーは我々に、畜産場の動物たちの運命を真剣に考えさせ、人間による何十億もの牛、羊、豚、鶏たちの扱いが、歴史的な大罪であるという可能性を考えさせる。そのため私は、ゲイリー・ヨーロフスキー氏と議論する機会を得られたことを嬉しく思っている。私は、議論に時間...

【雑記】「反出生主義者」についての考察

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【雑記】「反出生主義者」についての考察 Anti-natalismという概念は、「漠然」と生殖に正の価値づけをするnatalismの否定であり、ベネター自身が中国で採用されていた一人っ子政策を例に挙げているように、哲学的立場を指す言葉とは限らない。 日本語ではしばしば、道徳的な立場としてのanti-natalismを指すものとしてアンチナタリズム、その他一般を指すものとして反出生主義という言葉があてられる。 ここでは、twitterを中心とするソーシャルメディアやブログなど、日本のネット上の「反出生主義者」についていくつか考察する。 ■反出生主義者 こちらの記事 でも指摘されているように、ネット上の反出生主義者たちは、そもそも子供を作れる環境になかったり、その機会を得るのが困難な人も多い。 精神病患者、自殺/安楽死志願者、発達障害者などが多く、個人的な不遇を強く認識している人が多いという印象もある。そういった人たちは、当然のこととして、そしてまた、客観的にもある程度正当なものとして、そういった不遇をもたらした親や社会に対する憎悪や嫌悪を抱いている。 しかし、自分の存在をもたらした親だけではなく、同様の行為を行う、あるいは行った人々に批判を向けるには、それが個別の事例における問題ではなく、一般的な問題として成立するものであるという、ある種の「普遍性」が必要になる。そこで、自身の思いに普遍性を提供するように思えるのが、「反出生主義」という概念である。 個人的な不遇と、それをもたらした社会や親などに対する憎悪や嫌悪に打ちひしがれていた人たちが、「反出生主義」という哲学的な議論によってバックアップを得た概念と交差したとき、どういった感情的反応が生じるかは想像に難くない。 そして、彼らが特別に選択をしなければ、自然と子供ができるリスクは非常に低いということを考えると、彼らが子供を作ること考えている、あるいはすでに子供を持っている人たちを批判することの精神的コストは、それが匿名のオンライン上で行われることも考慮すれば、ほとんどゼロであることがわかる。 ■反ホモサピエンス出生主義者 しかし、彼らの多くが唱える反出生主義は奇妙なものでもある。彼らはヒトあるいはホモ・サピエンスという種の生殖にしか関心がない。 生の強制の被害者とな...

ベネターの厭人主義的アンチナタリズム

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ベネターの厭人主義的アンチナタリズム これは" Permissible Progeny?: The Morality of Procreation and Parenting " (2015) 内でデイヴィッド・ベネター(David Benatar)が担当した一章 "The Misanthropic Argument for Anti-natalism. Permissible Progeny: The Morality of Procreation and Parenting" の要約と抜粋である(同様の内容が『 Debating Procreation: Is It Wrong to Reproduce? 』にも収録されている)。 注意として、Appendixは扱っていない。また、訳注と参考文献および本文中のそれらの指定は、必要なもの以外は略してあるため、原文をあたってもらいたい。 abstractはそのまま引用する: この章は、アンチナタリズムを支持する厭人主義的な道徳的議論を提示する。この議論に従えば、我々は多大な危害をもたらす種に属する新たな一員を生み出すことを思いとどまる推定義務を負っていることになる。人類本性には、人類を他の人間やヒトでない動物に多大な痛み、苦しみ、そして死をもたらすよう導く邪悪な側面があるという広範な証拠が与えられる。一部の危害は環境破壊を通してもたらされる。その結果生じる新たに人間を生み出さないという推定義務は、例え打ち負かされることがあったとしても非常に稀なものとなる。すべての厭人主義が人間の道徳的過ちに関するものではない。この章に続くappendixにおいて、生殖に反対する美的考察が提示される。 ベネターが著書『 Better Never to Have Been 』などで議論しているのは、存在を得るあらゆる知覚ある存在への配慮から生殖に反対する立場である博愛主義的アンチナタリズムであるが、彼がここで議論するのは、その圧倒的な有害性から、ホモ・サピエンスという種に属する個体を新たに生み出すことに反対する厭人主義的アンチナタリズムについてである(博愛主義的議論の一つのアプローチである非対称性に基づく議論については、 コチラ を参照)。 厭人主義的な議論は、...

動物福祉に関する議論における科学者の役割 by ユヴァル・ノア・ハラリ

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動物福祉に関する議論における科学者の役割 by ユヴァル・ノア・ハラリ 『 サピエンス全史 』や『 ホモデウス 』の著者として知られる歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリが語る、動物の福祉に関する議論における科学者の責任と役割について。 以下は動画の全訳である。 Kei Singleton "異なる意見を持つことはできますが、科学的事実を知らないのであれば、その意見は大して相手にされるべきものとはならないでしょう。" ―みなさんこんにちは。 動物福祉における科学や科学者の位置づけについて少しお話したいと思います。 科学者は一般に、政治的議論や倫理的議論から距離を置こうとします。しかし、特に21世紀においては、ますます多くの政治的、そして倫理的問いが、科学的知識や、科学的事実や理論を知っているかということに依存するようになってきています。例えば、地球温暖化から、人工知能や遺伝子工学の台頭まで、様々です。 あなたは、これらの問題ついて異なる意見を持つことはできますが、科学的事実を知らないのであれば、その意見は大して相手にされるべきものとはならないでしょう。 そして科学者たちは、より大きな政治的そして倫理的責任を担うべきなのです。彼らは、この文脈においては、沈黙も一つの政治的主張であるということを知るべきです。もし科学者たちが何か重要なことを知っており、それが現在の政治的議論において意味を持つものでありながら、それを公で話さないという選択をするのなら、それもまた一つの倫理的選択なのです。 もちろん、科学は倫理的問題を決定することはできませんし、それは科学の役割ではありませんが、科学は事実に関する問題を決定することができます。科学は私たちに何が良いことなのかを伝えることは決してありません。それは私たちに何が現実のことで、何が本当のことなのかを教えてくれるだけです。 残念なことに、特に動物に関して、あまりにも多くの倫理的な議論がこの事実の段階で行き詰まっています。そのため、科学はこれらの議論を前進させるのに非常に役立つ可能性があります。 牛や鶏、豚などの畜産動物の福祉についての議論では、二つの重要な事実上の問いがあります。一つ目は、動物たちはそもそも苦しむことができるのか?ということ、そして次に、動物が...

同じ倫理的コインの表と裏:アンチナタリズムとビーガニズム

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Two sides of the same ethical coin: Antinatalism and Veganism First written: 18 May 2018 Last updated: 8 Apr 2019  Contents: 出生産業の支持者⇒プロ-ナタリスト ブリーディング⇒搾取 Not Your Life⇒Not Your Choice! 1. 出生産業の支持者⇒プロ-ナタリスト 私の議論は、人類だけでなく、他のあらゆる知覚ある存在にも適用される。 ―デイヴィッド・ベネター 1 これは地球上の生命に関することだ。DNAのメカニズムに関することなのだ。 ―インメンダム 2 *** 「アンチナタリズムとビーガニズムにどんな結びつきがあるのか?」ととぼけた顔で聞くアンチナタリストは日本にも海外にも未だに多く存在している(日本ではその場合、アンチナタリストではなく反出生主義者を自称している場合が多いだろう)。 恐らく彼らは、家畜や伴侶動物として消費されるものたちは生殖によってではなく自然とどこかから湧いて出てくる存在だとでも思っているのだろう。 念のため言っておくが、もちろんそれは事実ではない。メスの動物たちが強制的に妊娠させられ、その子供たちが新たに地獄に出生させられている。 その数は家畜だけでも毎年数百億のオーダーである 3 。動物産業を支持するものは、例えばホモ・サピエンスの出生に反対するという意味で部分的にアンチナタリストではあっても、より一般的な基準からすればプロ-ナタリスト(積極的出生主義者)に分類されるのが自然であろう。 これに対し、アンチナタリズムと言っても動機は様々であるから、一概に一般的な基準を定めることは出来ない、という反論はよくあるものだ。しかし、その反論は全く持って正当なものではない。 もし何らかの倫理的な理由からアンチナタリズムを掲げているのなら、具体的なルートはどうであれ、それは必ず誰かの苦しみに対する配慮が基になっているはずである(そもそも、もしそうでないとしたら、それは倫理的主張として意味を成していない。そして、倫理的主張でないのなら、生む「べき」でないという主張の仕方をすることは出来ない)。そこで問題に...

我々は石器時代の方が幸福だったのだろうか?~ユヴァル・ノア・ハラリの記事より

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我々は石器時代の方が幸福だったのだろうか? ~ユヴァル・ノア・ハラリの記事より 『Were we happier in the stone age?』というタイトルで『 サピエンス全史 』や『 ホモ・デウス 』の著者として知られるユヴァル・ノア・ハラリが2014年に ガーディアン紙に寄稿した記事 を取り上げつつ、ダーウィン的生命システムの本質的欠陥と、それに翻弄される個体の葛藤について考察する。 念の為先に言っておくが、ハラリの記事は原始的な時代の暮らしの方がマシだったため、自然に回帰すべきであるというパレオ信仰を持つものへの応援メッセージではない。 ハラリはまず、経済と幸福度の関係について触れる: 個人主義の台頭と集団主義的イデオロギーの衰退と共に、幸福は間違いなく最上の価値となっている。人口の途方もない成長と共に、幸福はこれまでにない経済的重要性も得ている。 この個人主義の台頭と集団主義的イデオロギーの衰退が個人の幸福、あるいはより一般的な言い方をすればウェルビーイングの位置づけを変化させてきたという指摘は極めて重要だと思われる。近年、ようやく我々の個体としての存在の正当性についての有意味な議論が始まった背景として、この点を無視することは決してできない。 そしてほとんどの国は――多くの場合、ハラリが「最も成功した宗教」と呼ぶ資本主義に則って――経済成長に焦点を当てており、その動機を尋ねられれば、それが人々の幸福につながるからと答えるだろう。しかし、ハラリの問いは、本当にそうなのか?ということである。 実際にそうではないだろうとハラリは考えているわけであり、その理由を説明するのがこの記事の主題なのであるが、もう一つ重要なのが「これまで、長期的な幸福の歴史についての科学研究はほとんど存在しない」という指摘である: 学者たちは、政治、経済、疫病、性、食事など、あらゆるものの歴史について研究してきたが、それらすべてが人類の幸福にどのような影響をもたらすかについては、ほとんど問うてこなかった。 この指摘は、苦しみについて学術的な関心が長い間向けられてこなかったという トーマス・メッツィンガーの指摘 と本質的に同じものと言ってよいと思われる。メッツィンガーはこれを「認知的な暗点(cognitive scotoma)」と呼び、種々...

ビーガンFAQ - よくある質問と返答集

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ライブラリ >Vegan FAQ ―Frequently Asked Questions― (よくある質問) by Kei Singleton First published: 10. Oct. 2017; Last updated: 4. Sep. 2024 ■お知らせ 2024年9月4日:予告の通り,2024年9月4日をもってウェブ版は廃止し,pdf版とページを統合した。 >> Download Ver 3.1 (2024年9月4日公開)<< 目次 第1章 導入 1.1 本書の内容について 第2章 ビーガニズムとは何であり,何でないのか 2.1 Q. ビーガニズムって何? 2.2 Q. ビーガニズムを突き詰めたら,人類は滅ぶしかないのでは? 2.3 Q. ビーガニズムは宗教じゃないの? 2.4 Q. ベジタリアニズム(菜食主義)とはどう違うの? 2.5 Q. 動物愛護とは違うの? 2.6 Q. ゆるビーガンとはなに? 2.7 サマリーと参考文献 第3章 プランツゾウ 3.1 Q. 植物にも命があるからビーガンは矛盾しているのでは? 3.2 Q. 命はすべて平等であるから,どの生物も道徳的価値は同じなのでは? 3.3 Q. 動物が本当に苦しむかわからないのでは? 3.4 Q. 植物も意識的知覚を持つのでは? 3.5 Q. 苦痛なく殺せばよいということ? 3.6 Mallat et al.(2021)の要約 3.7 サマリーと参考文献 第4章 ライオンゾウ 4.1 Q...